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シャッターチャンス!


私はいつも
自分の作業台の下の棚に
カメラを置いている。
仕事中に度々出くわす
シャッターチャンスを逃さないように。

これは今日の出来事

それを知っているシェフが私に言った。
「これから新しいものを見せるから
カメラを準備しておけよ」

何だろう、変わった料理でも作るのかな?
お客の少ない営業時
ポストレのオーダーを出す以外は
自分の作業場で仕込みを続行している私は
今日はパスティス・ポーマ(アップルパイ)を仕込みながら
シャッターチャンスを待っていた。

しばらくして
「トモコ、今だ、カメラ、急げ!」
来た来た!私はカメラを手に
一目散にシェフのもとへ走った。


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アルミホイルに包まれた料理
中に入っていたのは

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小振りのトリュフが丸ごと1個!

豚バラ肉の首の部分
ジャガイモのピューレ、小ネギとともに
ホイルに包みオーブンで焼いたのだ。









従って
ホイルの中の食材には
全てトリュフの薫りがしっかりと移る。
そんなことは当たり前だが
トリュフ自体はどうなるのか?

シェフはおもむろにトリュフを取り出し
ニンニクを潰すように
寝かせた包丁を押し付けた。
するとその黒い塊は
ホクホクーッと、いとも簡単に崩れてしまった。
その瞬間にフワッと立ち上がった
トリュフの湯気!
こんなトリュフを見たのは初めてだ。



シャッターチャンス!_e0083228_752320.jpg


脂のとろける豚肉の上に
ホクホクのトリュフ
ジャガイモのピューレ
ホイルの中の美味しいエキスも
一滴も残さずにかけて


シャッターチャンス!_e0083228_714184.jpg



いやあ、贅沢だ。

ちなみにこれを食べたお客は
1人で訪れた紳士
トリュフ尽くしのコースメニューを注文したのだった。
by tomo114t | 2007-03-02 07:34 | エルス カサルス
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