ジロネイヤにて

自宅に戻って
これも生まれて初めての
療養生活
どんなことが起こるやら...

まずは療養生活らしく
朝の散歩を始めた。

散歩スタートの初日
家の側の川のほうへ向かって適当に歩いていた。
30分程歩いたところで引き返して家に帰れば1時間
のんびりてくてくと、無理のない運動だ。
川に沿って歩き進むと
そこにはハイキングコースというか
森の散歩小道がずっと続いているではないか。
家のすぐ近くにこんな恰好な道があったなんて
今まで全く知らずにいた。

e0083228_1432586.jpg


朝のひんやりとした空気
森の匂い、川音、鳥のさえずり。
心も体も浄化されていく。

エルス カサルスも大自然に囲まれているし
今さら森が珍しいわけでもないが
こんなふうに森の息吹を全身に浴びながら歩く
なんてことは
長いことしていなかった。
(あのキノコ狩り以来かも)

e0083228_1583595.jpg


この散歩道
だあれもいないことが多いが
たまに人とすれ違う。
近所の主婦仲間でお喋りがてらの散歩や
薪を拾いに来た老紳士
タッタカと走っている筋肉質のお兄さん
マウンテンバイクのおじさんにも出会った。
皆思い思いにこの道を利用しているようだ。







利き腕だからということもあるが
片手でも結構いろんなことができるものだ。
掃除機をかけるのも
洗濯もアイロン掛けも
やってみたらそれほど難しくない。
多少時間はかかるものの
どうせ仕事も休んでいるし
というか今の私にとっては
「生きること」自体が大きな仕事のようなものだし
焦らずにのんびりゆっくりやっている。
(転んだりしたら大変だし!)
しかしどう頑張ってもできないことがひとつあるのに気がついた。
それは...右手の爪を切ること(笑)。

近所を歩いていると
外国人で元々目立つのに
さらにこの立派なギブスの腕では
水色の車に乗るよりもはるかに目立つのだろう
皆が私に視線を向ける。
道端で、店で
知らない人にも「どうしたの?」と声を掛けられて
車の事故で...まあお大事に
なんてやりとりがしょっちゅうだ。

私は一軒の写真店へ行かなければならなかった。
フェランの写真店へ。

写真家フェランと奥さんの陶芸家モンセ
このご夫婦は私の料理教室の生徒でもあり
バルサ観戦会に集まる仲間でもあり
モンセは私の陶芸の先生でもある。
2人は事故に遭った私のことを非常に心配して
モンセは私の入院中も
一日に二度お見舞いに来てくれたり
来れない日には「今日は行かれない」と電話までくれた。
退院後まだ一度も2人に会っていなかったので
早く顔を見せて安心させたかったのだ。

私が写真店に入ると
フェランとモンセは
丁度良く2人揃ってそこに居た。
突然の訪問に2人はびっくりして喜んで
いやあ大変だったねえとあれこれ喋っていたら...
フェランが言った。
「食事はどうしてるんだ、その腕じゃ料理ができないだろう。
僕たちの家に食べに来ればいい!
うちのごはんは美味いんだ。毎日、来なさい。」

エッ、毎日!?
その「毎日」という言葉に
「恐縮」という日本的感情が生まれ、一瞬ひるんだ私であったが
いや待てよ、その提案は非常にありがたくて、楽しそうだ!
とすぐに思い直して
素直にご好意に甘えることにした。

というわけで
朝は森の散歩
昼時になるとフェランとモンセの家へ。
私の療養生活
思ったよりも楽しくなりそうだ。




e0083228_3324785.jpg

[PR]
by tomo114t | 2006-07-17 03:40 | 療養中
<< お昼ごはん 帰宅 >>