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秋。

師走でもないのに
カタルーニャの秋は何だか忙しい。
何でかってそれは
キノコのせいだ。

これはフレデリックという名前のキノコ
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キノコはカタルーニャ語で bolets ボレッツ(複数形)
カスティーリャ語では setas セタス
(イタリア語だとsetaは絹のことだが関係があるのだろうか)

カタルーニャ人の
キノコに対する強くて深い愛着心(いや執着心?)は
いったい何処から来るのだろうか。

これはルバイヨンという名前のキノコ
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町の本屋へ行けば
かなりマニアックなキノコ図鑑が
大抵5、6種類は置いてあるのが常だし
秋になるとさあキノコ狩り
老若男女こぞって
あっちの山、こっちの森へと繰り出して行く。
昨日隣のおじさんがあそこの森で何をどれだけ採って来たとか
明日行くんだけど何処の山がいいかなとか
皆キノコの話題で持ちきりだ。
採って来たら今度は
食べるために1つずつ掃除するのに忙しい。
キノコ売りのおじさんはさすがにプロフェッショナルで
素人の5倍くらい収穫して
エルス カサルスの厨房へ
毎日のように売りに来る。
オリオールとしては嬉しい悲鳴だが
5kgも買えば何百ユーロもするのでけっこうな散財だ。
終わりのないキノコ掃除係のチャビは苦笑い。
キノコ狩りを兼ねたミニヴァカンス客で
夏でもないのに週末のエルス カサルスは満室
レストランに来る客も皆キノコ料理がお目当て。
キノコのせいで何だか忙しい!

3チャンネル(TV3 テ−ヴェ−トレスと呼ばれる)
のカタルーニャ放送で
日本語に訳すなら「キノコの狩人」という番組がある。

一般人(といってもユニークそうな面々)が登場し
どこか近所の山へキノコ狩りへ行く。
キノコをみつけると
その見つけたキノコの専門的解説がザッと画面に出る。
そして山から降りると
狩人本人もしくは友達の料理名人
もしくはどこかのレストランのシェフが
その収穫したキノコを使って料理する。
皆で美味しく食べて、ハッピーエンドだ。

このような番組が週一で放送されているのだから
呆れるどころか頭が下がる。

するとある週末にオリオールが言った。
「今度の月曜日にキノコ狩りへ行こうか。
トモコまだ行ったことないだろう」
行く行く!

ついに私も「キノコの狩人」になれる日が来た...




秋。_e0083228_7241747.jpg

by tomo114t | 2005-10-20 04:45 | カタルーニャ
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