<   2006年 03月 ( 8 )   > この月の画像一覧

お友達付き合い 2

料理教室に来る
月曜の夜の40代のグループも定着した。
やはり日本料理が大好きな夫婦や
肉屋の女主人
キャンプ場のレストランの厨房で働いている主婦
アグリトゥリズモの貸家を経営する夫婦
などといった面々で
やはり食に関わっている人達だ。
何を作っても美味しい美味しいと喜んでモリモリ食べてくれるので
教える側としては非常にやりやすい。

ある月曜の夜
料理を終えて食べながら
暖かくなってきたことだし
皆でピクニックかお花見かバーベキューか何かしようよ
という話になった。
ここで「バーベキューなら、カルソッツを焼こうか」という案が出て
過剰反応を示した私「カルソッツ!それがいいー!!」

カルソッツとは、ネギのことで
日本の長ネギの3分の1くらいのサイズ。
南カタルーニャのタラゴナ辺りが特産地だ。
このカルソッツ、伝統的な食べ方がある。

皮ごと丸ごとを炭火で真っ黒に焼き
手で焦げた皮を剥いて中の白い部分だけを
やはり伝統的なソース「ロメスコ」をつけてパクリと食べる。
これを1人が10本だか20本だか知らないが
大量に食べるのだそうだ。
このカルソッツを食べるフェスタのことを「カルソッターダ」と呼び
それが村祭りになったりもする。
話を聞いて、ぜひ一度試してみたいと思っていたのだ。

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by tomo114t | 2006-03-30 06:53 |

お友達付き合い 1

ライバルに負けないように(?)
私の料理教室も継続中。

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生徒さんの年齢層は40代、50代。
思いがけずにその人たちと
世代を超えたお友達付き合いが始まりつつある。

月曜の昼に来る
写真家のフェランと陶芸家の奥さんモンセ
インテリアコーディネーターのフィナとパートナーのドイツ人アンス
日本料理、文化が大好きな素敵なグループだ。

ある日料理を終えて食べながらサッカーの話になった。

当然ながらここはバルセロナのサッカーチーム、バルサのお膝元
皆が皆ではないけれど
皆のバルサへの思い入れには尋常ならぬものがある。
その翌々日の水曜日に
バルサは大事な試合を控えていた。
対戦相手はイギリスのチーム、チェルシー。
チェルシーには昨年敗北を喫しているので
今回は絶対に負けられない雪辱戦なのだそう。
大事な試合は皆で集まって見るのが習慣なようで
皆は水曜の夜にフィナの家で夕食を兼ねた観戦会を計画していた。
そしたら「あなたもいらっしゃいよ」と私まで誘ってくれたので
それじゃあと便乗してお邪魔することになった。

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by tomo114t | 2006-03-28 05:19 |

ライバル出現?

シェフオリオールが私に言った
「僕達はライバルだ!」
勿論冗談なのだが
一体何のライバルかというと

「料理教室のライバル」だ。

3月のみではあるが
オリオールも料理教室を開催している。
3週に渡り、営業のない火水木の夜
初日に前菜、2日目にメイン、最終日にポストレという
3日間完結コースだ。
「私も手伝う」と言ったらNO! の返事
「君はもうこれ以上働いちゃいけない。見に来るのはいいけど、手伝うのはダメだ」と。
そうですか、ではお言葉に甘えて見学しようかな
と火曜の夜に覗きにいってみた。


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この日のテーマは
「冷蔵庫の中にある手持ちの食材で作る料理」
あらゆる食材をテーブルの上にズラッと並べ
その中からその場で適当に選んだ食材を組み合わせて
シェフが即興で料理する。
従ってレシピはない。
そんな料理教室って他にあるだろうか。

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by tomo114t | 2006-03-24 08:11 | エルス カサルス

バスクバンザイ! 4

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まずは食前酒と共にチョリソをつまむ。
マイルドな辛さで脂のしっとりとしたサラミタイプ。
その後メヌー・デグスタシオン(コース)が
憧れのドンペリニョンと共にスタートした。

それは96年のものだった。
ということは10年も経っているのか。
その月日の経過を感じさせない若々しさと瑞々しさを持っていながら
できたてのワインにはない風格も合わせ持つ。
フレッシュな若いリンゴの洋酒漬けのような...
そしてキレのある泡。
グラスに耳を傾けるとチリチリッと幸せな音がして
ハア、良いシャンパーニュを飲んでいるんだ
という静かな実感に満たされていく。

突き出しに
自家製の羊のチーズ
真っ白でミルキーなチーズとトリュフを何層にも重ねた
白と黒のミルフィーユ。

その後は全てア・ラ・ブラサ。

まずはカマロンという海老の炭火焼き。
長さ8cm程で、通常のカマロンよりも随分大きいそうだ。
皿の中にあるのは焼いた海老のみ。
鼻を近付けると、フワッと薪の香りをほのかに感じる。
身は甘く、殻も香ばしく美味だったので
私はまず殻を剥いて身を食した後に殻も全て食した。

その次に牡蠣のア・ラ・ブラサ。
こちらでは牡蠣といえば生なので
加熱した牡蠣というだけでも皆は驚きだ。
牡蠣の下にはワカメが敷かれていた。
絶妙な火の入り具合、牡蠣そのもののピュアな美味しさ
ワカメと共に食べるとさらに「海」を感じる。
一同唸った。

野菜の炭火焼きへと続く。
大きな黒トリュフのスライスをのせて
大地の恵みそのものを味わう。

その次に出てきたのは
私がぜひ一度食べたいと思っていた
今や幻の高級食材。
念願叶う!

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by tomo114t | 2006-03-20 08:25 | 旅行

バスクバンザイ! 3

シドレリアの宴の翌日の火曜日
あっという間にバスク最終日。
ビルバオのホテルを後にして
50kmほど先の小さな山村へ向かった。

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そのアチョンドという村に入ると
景色の美しさに目を見張った。
山の斜面に立つ農家の煙突の煙りに羊の群れ
ひんやりと澄んだ空気
ここに待望のレストラン エチェバリがあった。

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(レストラン外観とカメラ小僧ジョアン)

この店に来たいが為に企画された遠足
いよいよクライマックス!

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by tomo114t | 2006-03-15 09:24 | 旅行

バスクバンザイ! 2

初めて訪れるsidreria シドレリア
リンゴ酒シドラを飲みながら食事ができる「シドラ酒場」

シドラは9月に仕込まれ、11月頃から飲める状態になる。
ボトル詰めで1年中売られているシドラもあるが
新鮮なものを樽から出して飲むのが本当のシドラで
美味しく飲めるのは3月頃まで。
従ってシドレリアはその期間だけの営業だ。

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by tomo114t | 2006-03-10 07:46 | 旅行

バスクバンザイ! 1


今回の冬の遠足は
ある1軒のレストランへ皆で食事に行こう!
という話から始まった。

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バスク地方のある山村に
Etxebarriエチェバリという有名な店がある。
ア・ラ・ブラサ(炭火焼き)の料理で有名な店で
あらゆる食材を、食材によって薪を使い分けて焼く
究極の素材調理を追求している。

最近頻繁に訪れる食の評論家が
「エルス カサルスはカタルーニャのエチェバリだ」と表現し
エチェバリのシェフ、ビクトル・アルギンソニスに
エルス カサルスの話をしたので
ある日ビクトルからオリオールに電話がかかってきた。
電話で意気投合した2人のシェフは
近々是非食事に行きますと約束し
さっそく日にちを決めて予約を入れたところ
ビクトルもその食評論家に連れられてはるばるここにやって来たのだ。
オリオールの素材料理にも満足していただけたようで
さあ、今度は私達が行く番だ。

計画当初は火曜日に日帰りで行く予定だったのだが
600kmを1日で往復するのも大変だし
せっかくだから日曜の夜に出発して
その周辺をぶらつく小旅行にしよう!となったのだ。

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by tomo114t | 2006-03-08 08:04 | 旅行

久しぶりに


大きな失敗をした。

本当に厨房の仕事というのは
その日その時その瞬間になるまで
何が起こるか誰にも予想がつかないものだ。
時には少々苛酷な自分との戦いでもある。

土曜日の昼
大抵の週末がそうであるように
レストランの大小のテーブルのオーダーに加え
ホテルの宿泊客のメニュー(定食)のオーダーで
あっちへ走りこっちへ走りしていた。
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時間のかかるポストレは
食事前に予め注文を受けるのだが
その時間のかかる一品のオーダーが入っていたのを
皿をもう出さなければいけないときになって初めて知った。
お客が後から頼んだのか
サービスの人が書き忘れたのか
私が見落としたのかは判らなかったが
とにかく時間がかかるものを急いで出さなければならず
焦って慌てて間に合わせようとしたため
「お客を待たせた上にひどいものを出す」結果となってしまった。

割れた風船のようにぺちゃんこのボラッチョ(ババのようなブリオッシュのシロップ漬け)
良い状態でないのは誰の目にも明らか
しかしシェフはやり直しを許さなかった。
「これ以上待たせるよりもこれを出して値引きしたほうがましだ」と。

ここのところずっと私の仕事は順調で
シェフからもいつも誉められていたので
久しぶりの屈辱に大ショックで
ワア−ッと大声を挙げて泣いてしまいそうになった。
しかし営業中に皆の前で泣くなんて絶対にしたくなくて
私は涙をこらえるために必死で唇を噛んでいた。
「唇を噛んで涙をこらえる」なんて
昔の歌の歌詞に出てきそうなシーンだけれど
それは本当にあるんだとこのとき実感した。
あまりにも強く噛んで唇が切れるかと思ったほどだ。

営業が終わったらパンダと一緒に森の中へ行って
誰もいないところで思いきり泣くつもりでいたが
休憩も食事もせずにひたすらトリュフチョコレートを作っていたら
それで涙の素が消えてしまった。

もう同じ過ちは二度と一生するものか。


しかしその翌日に
そんなことも吹き飛ぶ楽しい企画が待っていた。
(もう終わってしまったけれど 残念)
エルス カサルスのいつものメンバーで
バスク地方へ冬の遠足、言うまでもなく「食」目的の。

というわけで次回は
カタルーニャじゃなくて「バスクバンザイ!」な話を...
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by tomo114t | 2006-03-02 07:24 | エルス カサルス