カテゴリ:私( 85 )

料理教室は...

幸先の良いスタートを切ったその後も順調である。

e0083228_771645.jpg

月曜の昼に来る新しい生徒さんは
ジロネイヤの写真屋のご主人フェランとその奥さん。
ご主人とは以前から顔見知りではあったし、
日本の文化や日本料理が大好きだということも知っていた。
だからといって特別に知らせたわけでもなかったのだが
つい最近道でバッタリ会い
私が料理教室を始めたと話すと「何だって!」と目を輝かせたので
それでは店が休みの月曜の昼にやりましょう、ということになったのだ。

奥さんのモンセとは今回初めて知り合ったのだが
彼女は陶芸家で、ジロネイヤのアート・デザインスクールで講師もしているそうだ。
ああそういえばそんな学校あったかも...
今度はこちらの目が輝いた。そこ私も入れるの?ぜひ習いたい!
という訳でさっそく2月から通うことになった。
月曜は私が彼女に料理を教えて、木曜は彼女が私に陶芸を教える
思いがけない収穫。

以前はバルセロナに住んでいて
頻繁に日本料理店に足を運んでいたというこのご夫婦
「美味しいテンプラを作りたい!」というご希望に応え
初日の授業に天ぷらを入れた。

茄子、ズッキーニ、海老の天ぷらと
玉ねぎと人参のかき揚げ。
基本の出汁を使った天つゆも作って
大根おろしを添えれば完璧だが、大根がない。
バルセロナに行けば入手可能ではあるが
もっと身近で皆の口に合う食材のほうがよい、と
思いついたのがリンゴおろし。
リンゴの酸味と甘味が天つゆとも合い
揚げ物がさっぱりと食べられる。
大根おろしを添える他の料理にも応用できそうだ。

揚げ物には発泡酒がよいのでカヴァとも思ったが
リンゴおろしを添えたついでにsidraシドラ 
(リンゴの発泡酒シードル)を合わせてみた。
フランスのノルマンディー辺りだけのものではなく
スぺインの北の地方でも飲まれているのだ。
アストゥリアス地方が有名なシドラの産地であるらしい。

薄い衣でサクッと揚がった天ぷらにリンゴおろし
軽くて爽やかな辛口のシドラは相性抜群
天ぷらがいくらでも食べられてしまいそう。
「ファンタスティコ!」連発のご主人。ご満足いただけたようで。

More
[PR]
by tomo114t | 2006-02-03 02:25 |

MINICURS DE CUINA JAPONESA...

e0083228_5171936.jpg


「人に料理を教える」ということを
いつかしてみたいと思ってはいた。

しかし私が漠然と抱いていた理想のイメージは
「60代半ばを過ぎた私が
もう厨房での現役の仕事からは引退して
若い娘達に母のように時には友達のように慕われながら
(慕われないかも知れないけど、理想だから良いのだ)
私の若い頃はねえ...と昔話も交えながら
ちょっとハイカラな料理を教える」
だったのだけど。
「カタルーニャでカタルーニャ人に日本的な料理を教える」
ことになるとは。人生ってわからない。

More
[PR]
by tomo114t | 2006-01-26 07:24 |

ラストスパート

気ままに過ごしていたヴァカンスがもうすぐ終わる。
3週間なんて長いようであっという間だ。
(すでに日本社会へ復帰できない感覚を身につけてしまった)

私は先日の記念すべき第一回目の料理教室の後
友達を訪ねてジローナへ小さな旅をした。
e0083228_22352269.jpg

住んでいる人は「何もない街」と言うけれど
大聖堂周辺の歴史的地区は風情があって、なかなか素敵な街ではないか。
ミニ観光に加え、ジローナ在住子育て中の2人の日本人女性とおしゃべり。

目的を果たした後は電車でバルセロナへ寄り
sidoredoさんの案内で日本食材のあるスーパーへ行った。
教室用の食材を購入し(このためだけにバルセロナへ行ったようなものだ)
彼女と僅かの時間お茶をして
ジロネイヤの家へ帰った。

最後の日曜日は友達のおじさんジュゼップ・ミケルとその家族と共に
隣町の「馬祭り」見学へ出かけた。
e0083228_22592035.jpg

3日間に渡って行われていたこのお祭り
聖アントーニのフェスタというらしい。
何でまた「馬」なのか?

その昔、馬は人々の生活に無くてはならないものであった。
交通手段、物の運搬、農耕、全ての生活の営みにおいて。
車や機械に進歩した現在もその歴史を忘れないように...
という主旨で「馬祭り」だそうだ。
e0083228_2314776.jpg

かつてのように麦袋やワインの大樽を引いた馬のパレードに
地元民の音楽隊が続く。
カタルーニャのお祭りに必ず登場するのがこのgegants ジェガンツ(巨大人形)。
e0083228_234975.jpg

本当に巨大。この中に人が入って踊るのだが、入るのは1人。重いだろうなといつも思う。
e0083228_2372981.jpg


この後は馬のレースを見学したのだが
接戦でもつれて落馬した男の子が救急車で運ばれたところで
あっけなくお開きになってしまった。

ローカルな空気を満喫し
ジロネイヤの家へ帰った。

その夜
[PR]
by tomo114t | 2006-01-23 23:48 |

新しいこと

新しい年にもなったし
またひとつ新しいことを始めよう。
以前から心の中で温めていたある計画を
ついに実行した。今日。

去年の夏
私が住むジロネイヤからもっと北の
山の後ろに隠れたような小さな村
ラ ノウ デ ベルガダという村で
日本をテーマにしたフェスタが開かれて
私に「日本料理を作りに来てほしい」と依頼が来たことがある。
エルス カサルスも大忙しの時期であったが
これもひとつの変わった経験かと思い引き受けた。

主催した夫婦の家のガレージを使って
とんでもない設備の中、200人分のちらしずしやから揚げなどを仕込み
結構大変な思いをしたのだが
そのときに手伝いに集まった近所のご婦人達の多くが
皆日本料理に非常に興味を持っており
「ぜひ習いたい」と思っていることを知った。
それならば自宅で小規模な料理教室を開いて
手軽に作れる家庭料理でも教えたら面白いかも。
と思いついた。

年末のある日
このときに知り合った1人の主婦、ブランカと隣町のバルでバッタリ会った。
そこで料理教室の話が再燃し
年明け実行を決めたのだった。

果たしてどのくらい人が集まるのか
金銭的に特なのか損なのかも全くわからないが
1つの趣味として楽しめればそれで十分だし
来る人は日本が好きな人に決まっているから
「和」の物が一杯の私のアパートに来るだけでもう喜ぶだろうし
これまた生まれて初めてのことだけど
やりながら試行錯誤していこう。

カタランで
MINICURS DE CUINA JAPONESA
日本語名は
「日本的家庭料理サロン」だ。
1クラス6名までのミニサロン。

More
[PR]
by tomo114t | 2006-01-18 07:54 |

土曜日のこと

パリから戻り、まだヴァカンスの私は
のんびり且つ充実した日々を送っている。
いつもの週末はレストランも満席で
忙しく走り回っているのが常なのに
今だけは私も世の中の人と同じように休み。ちょっとおかしな感覚だ。
過ぎたばかりの土曜日
1日に2つも「生まれて初めて」の出来事があった。

1つめは「ラジオ出演」。

地元の小さなラジオ局が毎週土曜日に流している
この地域に住む外国人をゲストに迎え
その人の母国の話やカタルーニャの生活についてなどを
インタビューする番組がある。
先日パリのフォションで朝食中に
私にその番組への出演依頼の電話がかかってきたのだ。
一体どんな展開になるのかは
当日行ってみるまで
そしてオンエアされるまで想像もつかなかった。

この番組の担当者ダヴィッドと
軽い軽い打ち合わせの後、心の準備の間もなく
1時間の生放送がスタートした。

まずは日本の話から
ダヴィッドはカタランで質問し私はカスティリャーノで答える。
私が住んでいたのは「サガミハラ」
多くの人が朝東京都心へ仕事に行き、夜寝に帰ってくるような街で...
そこから「満員電車」の話へ展開した。
そして「家」「家族」のことや
何事も「変化」が早いこと、「流行」のことなど
彼の思いつきで話はどんどん予期せぬ方向へ。

ここで音楽休憩。曲は小林明子の「恋におちて」。

次に私の話になった。
一体どういう経緯でこの地域へ来たのか?
この質問に答えるのには私もけっこう慣れているので
いつものように話した。イタリアに居たこと、
イタリアで知り合ったシェフの紹介でカタルーニャへ移ってきたこと...
日本人である私が「日本からバルセロナ」ではなく
「イタリアからダイレクトにサガス」ということが特に取り上げられた。
そして「この土地にどんな印象を持っている?」との質問。
ウーン...私はこう答えた。
「実際ここはとっても『田舎』。だけど、人々に田舎特有の閉鎖性がなく
皆オープンで外に目を向けていると思う。
だから田舎だけれども『自分は田舎に住んでいる』という気にならない」

再び音楽休憩。渡辺美里の「My Revolution」

最後に食の話を少々
皆が混同しやすい「日本料理と中華料理の違い」など。
さらに「テンプラ」とは?「スシ」とは?
何て話しているうちにタイムリミット。
最後に即答しなければいけないいくつかの質問事項に答え
番組は締めくくられる。
「カタルーニャから日本へ何かひとつ持っていきたいものは?」
−「ブティファラ!」
「カタルーニャの好きなものは?」
−「ウーン...パントマッカ(パンコントマテ)!」
今思えばちょっと間抜けな回答だった。

和太鼓のCDから1曲「諏訪太鼓」の調べとともに番組終了。
若いスタッフで運営される、ライブ感一杯の生放送
結構面白い経験だった。
自分で自分に言おう、お疲れさまでした!と。

その夜、2つめの出来事は...

More
[PR]
by tomo114t | 2006-01-16 05:39 |