意識改革


しなくては。

というのは
今朝ボスに言われた
もうこれ以上早出や残業をするな、と。

これまでも何度も注意されたけども
頑に言うことを聞かなかった私に
オリオールも黙視するしかなかったのだが

何でも彼は数日前に
3つ星のレストラン「サン・パウ」の女性シェフ
カルマ・ルスカイェーダと
会ったのだか電話だか知らないが
話をしたのだそうだ。
仕事の話やら世間話やら
そのうち日本の話になり
日本の話の流れで
「うちにも日本人が1人いるんですが
どんなに注意しても長時間残業をやめないので
手を焼いているんですよ...」
なんて私の話になったらしい。
そこで彼女はつかさずオリオールに
それは組織として許してはいけない
サン・パウでは禁止していると。
彼女も含めて全員が同時刻に厨房に入り
同時刻に厨房を出る
食事時間も全員が一緒に席に着き、席を立つ。
忙しいからと
1人だけ賄いも食べずに仕事をする人がいてはいけない
それが「組織」だと。

レストランに限らず
どの業界も同じこと、「常識」であるだろう
会社組織の中にいる以上は
規律を守らなければいけないのだ。

エルス・カサルスは
例えば毎朝10時に仕事開始で
夜の営業のない平日は18時頃に終了するが
私は朝練のために8時半には厨房に入り
自分の仕込みを続行して22時頃まで仕事するのが
最近の常になっていた。

何でかって
もちろんやることがたくさんある、ということもあるが
私はとにかく自分の技術を上げたくて
毎日最大限のことをしたいのだ。
勿論、我武者らに頑張ればいいってものでもない
根詰めれば詰めるほど空回りでバカな失敗をして
何度悔し涙を流したことか
それでもなお走り続けないと
自分が後退してしまう気がして
その我武者らな姿勢を変えることができなかった。

イタリアでも忙しい店で働いてきた。
大変だった分、たくさんの経験ができたこともあり
「人の倍働けば1年で2年分のキャリアが積める」
という間違った私的道理が(笑)
すっかり根付いてしまっているのだろう。
料理人としてのスタートが少し遅かったことも
早く腕を上げたいと焦らせているのかも知れない。

ボスに言われた。
「僕は君よりもキャリアが長いから言うけども
長い時間働けば働くほど腕が上がる
なんて考えは間違ってる。
直進しても、たくさんカーブを曲がっても
到達点は同じ。君はカーブを曲がりすぎだ。
何でこの店が星を取れたかって
勿論働いたさ、だけど君が人より6時間多く働いたからじゃないよ」
そして厨房にいる時間を減らして
もっと他のシェフやパティシエの本を読んで勉強して
エルス・カサルスのポストレを発展させることを考えろと。
そして趣味や遊びも楽しんで
リフレッシュした頭で厨房に戻ったほうが
さらに良いものが生まれるだろうと。
「君には今、目の前の大木しか見えていないだろうが
その後ろには森があるんだよ」

皆勤賞をめざしていた朝練も
やむを得ず終了
明日からの私の課題は
「仕事量は少なく、仕事の質をより高く」

それって
チョコレートのテンパリングより難しい...(笑)












(疲れる話を長々と書きましたが
ご静聴ありがとうございました。)

去年通勤道の途中にあった菜の花畑
今年はどこにも見当たらない。
残念だけれど、そのかわりに
今時分そこら中に咲いている
ケシの花の真っ赤な絨毯に出会える。



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写真を撮りたいなあと
ずっと思っていたのだがなかなか撮れず
やっと今日実現
やっぱり残業しないで帰って来てよかった!(笑)
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by tomo114t | 2008-05-08 06:17 |
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